中小病院などの病床規模でできる看護師の働き方

中小病院では病床規模が小さいメリットを生かし、個々の患者に対して満足してもらえる医療サービスを柔軟に提供している傾向があります。大病院では病床規模が大きく、全ての入院患者に対して柔軟な対応を取るのが困難になりがちです。症例をパターンごとに分類して、どのような看護をするかをプロトコル化して対応しているケースが多くなっています。誰に対しても均質で一定水準以上の医療を施すには効果的な方法ですが、個別医療を進める上ではプロトコルが邪魔になるのも確かでしょう。中小病院ではプロトコル化が進んでいない傾向があるため、個別医療をしたい看護師にとって理想的な働き方を追求できるのがメリットです。

個々の患者の要望を聞き取り、適切な対応をしていくのは大変です。患者によっては要望をはっきりと伝えられないこともあり、様子から何を期待しているかを汲み取らなければなりません。患者に最も近い距離で接する看護師にとって個別医療は大変なもので、創意工夫をしながら取り組んでいかないと業務時間も長くなってしまいます。しかし、プロトコルが決まっていると、それだけやれば良いという割り切りが可能です。ですが、プロトコルがない場合にはやるべき業務をこなしつつ、患者の要望にも的確に応えなければなりません。このような業務負担の大きさや創意工夫の必要性があるのがデメリットです。ただ、今後の看護では個別医療が求められていくため、重要な経験になるでしょう。